スーダンでは4年前の2019年4月にパンや燃料の値上げに抗議する市民のデモをきっかけに、軍がクーデターを起こして独裁的なバシール大統領を失脚させ、30年にわたる長期政権が崩壊。同時期にアルジェリアでも反政府デモで長期政権が崩壊したため「第2のアラブの春」と呼ばれた。
軍は民主化勢力と共同統治を行うことで合意。軍トップのブルハン司令官と経済学者のハムドク首相という体制ができて2020年には順調に推移。しかし両者の対立が表面化し2021年10月に軍が再びクーデタを起し実権を握り、国連などが仲介に入る事態に。その過程で、2003年のダルフール紛争(30万人が死亡し世界最悪の人道危機と言われた)で立ち上げられたRSF(即応支援部隊)が軍と衝突。双方は4月15日以降、首都や国際空港などで激しく衝突、お互いに徹底抗戦の構えを崩していない。