4月4日 ロシア軍が撤退したウクライナの首都キーウの北西のブチャなどで多くの市民が死亡しているのが見つかった。ゼレンスキー大統領は4日、300人以上の市民が殺害されたり、拷問を受けたりしたという情報があるとのビデオメッセージを流した。
またゼレンスキー大統領は4日、ブチャで報道陣の取材に応じ「数千人の市民が戦車でひき殺されたり手足を切断されたりし、女性は暴行を受け、子どもたちも殺されている。世界はこれが戦争犯罪だということを認めなければならない」「これは戦争よりひどい。ジェノサイドだ」と非難。
同大統領は、犯罪に関与したロシア軍を特定し罰するためにEUや国際刑事裁判所などの国際機関と協力していくと述べた。
ロシア軍に包囲されている東部の要衝マリウポリの市長は「ロシア軍の攻撃が激しさを増していて、町の9割近くが破壊され、4割は修復ができない状況だ」「いまも10万人以上の住民が取り残されていて食料や水、電気などがない状態が1か月以上も続いている」と訴えた。
欧米各国はロシアに対して新たな制裁の動き。米サリバン大統領補佐官は、同盟国、友好国と協議し、今週中に新たな制裁を打ち出す見通しを示した。
フランスとドイツは多くのロシア外交官の追放を決定。
ロシア大統領府は「いかなる非難も断固として拒否する」と述べ関与を否定。
松野官房長官は「強い衝撃を受けている」「民間人の殺害は重大な国際人道法違反」「厳しく非難する」「ロシアに対する制裁措置はG7などと連携し引き続き適切に対応する」
米国防総省によると、キーウに展開していたロシア軍は3分の2が現地を離れ、ベラルーシへ移動し、補給や人員の追加を受けたあと、ウクライナ東部などでの戦闘に再び投入される可能性があるという見方を示した。