安倍政権が憲政史上最長になった大きな原因の一つは政権を担える野党が不在であることだ。現在の主要野党は〇〇民主党という、かつて3年3か月政権を担ったことのある民主党の末裔で、メンバーもほぼ同じだし発想も同じで、すでに国民から見捨てられた古い店構えをそのまま維持している。置いてある商品も代り映えしない。政権批判もモリカケ、桜などクラシカルな、雑貨屋の店先で埃をかぶってるような商品を見せられている感じがする。そんな批判に野党の主要メンバーが全力を投入して、モリカケで何の成果もなかったし、今の桜を見る会だっておそらくそうだろう。
その一方で、逮捕者まで出した中国のIR企業からの賄賂の問題とか、武漢のコロナウイルスは、どうも申し訳程度しか扱わない。つまり中国が絡むと左翼政党は腰が引けているという印象は拭えない。
中国政府が人、カネ、プロパガンダなどあらゆる手段を使って世界各国の政治家を取り込んでいるというのは周知の事実だ。日本にもそんな国会議員は、与党の中にもウジャウジャいるというが、それが具体的に誰なのか、浮かび上がってこない。野党も追及しない。
日本の野党は中国が何か悪いことをやったって、ごくごく形式的な批判しかしない。彼らの多くが既に中国に抱き込まれているのは明らかだろう。
今も、コロナウイルスの問題が深刻になっているのに、桜を見る会の追及にエネルギーを注ぎ込んでいる姿を見て、〇〇民主党をはじめとする左翼政党は歴史的役割を終えたと強く感じる。
かつて日本は、保守VS革新という二大勢力が政治の場には必要だと思われていた。そういう対立軸のみが政治のダイナミズムを、従って成熟した民主主義政治を維持していくのだ、ぐらいに思われていた。しかしそういう時代は、おそらく永遠に終わった。僕が最初にそれを思ったのは、小池都知事が当選した都知事選挙。あの時は自民党が分裂選挙になったため、左翼候補の著名なジャーナリスト・鳥越俊太郎が漁夫の利をかっさらって当選するのではないかという懸念が強かった。しかし結果は、保守が分裂していたにも関わらず、小池新支持の得票は、鳥越をダブルスコアで上回った。しかも世論の関心の高い面白い選挙だった。保守同士が戦う選挙でもこんなに盛り上がるのか、と印象深かった。
僕が認識する限り、あの都知事選で日本の政治風土が変わった。もはや「革新」なる勢力は歴史的役割を終えたのだ。かつて「革新」は、たとえ当選しなくても、脇役として必要だと思われていた。今も、まだ新しい与野党の対立軸とか構図が定まっていないから、なんとなく与党と野党はこう対立するのだ、というマンガ的なパターンが残っていて、それを彼ら時代から取り残された古い左翼政治家たちはそれを愚直に演じているのだとしか思えない。しかし国民が「選挙とか与野党対決は保守VS革新でなくてもいいのだ」と気づけば、そこで彼らの役割は終わりだ。「もうそんな古い時代劇みたいな番組はウケない」と。今はそれでも他に代わる番組がないから、仕方なく間を持たせるために彼らが臭い芝居を打ち続けているのだ。3年前は小池都知事が新しい政党を作る、と号令をかけただけで、民主党の後継政党・民進党は解党して3つほどに分裂した。今度何かのモメンタムでこんなことが起これば、そこでサヨクは終わりだ。ありうべきイベントとしては、何かの拍子に維新の会と小池都知事の勢力が合流するとか。それが、小池都知事の勢力が再び盛り上がっている機会に行われれば、誰がサヨクの見せるモリカケ、桜みたいな古臭い時代劇に真顔で付き合うだろうか?
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