2020年2月4日火曜日

春節明けの世界金融市場の様子

2月3日(月)は新型肺炎騒動で揺れる中国市場が春節休み明けから再開する日で、上海株式市場が大幅安が予想されたこともあり、世界の金融市場の動向が注目された。

 前週末の米株式相場はこの大幅安の予想から急落。

 東京市場でも運用リスクを避ける目的の売りが先行し、朝方には400円超まで下げ幅を広げる場面があった。大引けは3か月ぶりに2万3000円を割り込んだ。

 春節後の再開だった上海市場は連休前1月23日に比べて8%近く下げ2746.61で取引を終えたが、中国人民銀行(中央銀行)が金融市場に資金を供給し、中国経済への過度な懸念が和らいだことなどから投資家心理の悪化に歯止めがかかり、上海総合指数は下げ渋り、アジア各国・地域の株価指数も底堅く推移し、日経平均も下げ止まった。

 3日の米株式相場は反発、ダウ平均は前週末比0.5%高の2万8399ドル81セントで終えた。前週末に中国肺炎で上海株式が下がると織り込み済で、実際に8%近く下げたのも想定内と見なされ、アジア市場で下げ止まったし、中国で中央銀行が市場に資金を投入したことなどから、これ以上は下がらなかった。

 原油:新型肺炎の拡大で中国の原油需要が減っている。需要の落ち込みは20%との推測もある。2月3日のNY原油先物相場は4日続落。WTIの3月物は1バレル50.11ドルで取引を終えた。一時は1年1か月ぶりに50ドルを割り込んだ。。1月8日に付けた直近の高値(65.65ドル)からの下落率は24%に達し、高値から20%超下げる「弱気相場」入りした。OPECも減産を検討し始めたという。

 金:NY金先物相場、1トロイオンス1582.4ドルと小幅続落。リスク回避時に買われやすい金だが、中国人民銀行(中央銀行)が1兆2000億元の資金を金融市場に供給し中国景気を下支えするとの見方が広がり、また3日の米株式市場でダウ工業株30種平均が反発したことも金先物の売りにつながった。

 4日の東京株式市場も下げ幅は限定的に推移。

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