2019年4月28日日曜日

2019年統一地方選挙

 4月7日(日)と21日(日)に投票が行われた。
 今回の選挙の一つの特徴として、地方で今まで議席を持つことがあまりなかった小政党や集団が議席を獲得した例が出たこと。マック赤坂氏、新左翼「中核派」の活動家・洞口朋子氏、インドから帰化したよぎ氏、「NHKから国民を守る党」などだ。
 4月22日の杉並区議会選挙で3275票を獲得、48議席中18位の上位当選を果たした洞口朋子氏(30)は中核派の活動家。警察庁は中核派を「極左暴力集団」と位置づけている。 「NHKから国民を守る党」は元NHK職員の立花孝志・葛飾区議が2013年に立ち上げた政党。今回の統一地方選では東京23区、関西などで26人が当選、所属議員が13人から39人に急拡大。難病の全身性エリテマトーデスと闘う現役アイドルの夏目亜季氏は同党から荒川区議に当選した。
 マック赤坂(70)は過去に全国のいろんな選挙に出馬し続けすべて落選だったが、今回は港区議会選挙から出馬し初当選。
 大阪では都構想を掲げて戦った維新の会が府知事、市長で当選、府議会でも単独過半数を確保、市議会では単独過半数を逃したものの第1党に留まり、強さを見せた。
 衆議院の補欠選挙が大阪と沖縄で行われたが、大阪では維新の会の候補者、沖縄では知事と同じ左派の候補者が当選した。
 これらすべては、地方ではその地方独自の政党や候補者が支持を伸ばしたことを意味する。昭和時代は自民党と社会党が強かった。平成時代に入り、自民党の支配が揺らぎ、民主党が勢力を伸ばし国政で政権を握ったが、彼らの3年3ヶ月の国政運営は国民の期待を大きく裏切り、民主党は崩壊。昔だったら反自民の受け皿は民主党だったが、その受け皿がなくなったため、多くの泡沫的な候補者、野党がその受け皿になっている。しかし彼らは個別的にはすぐに消えてなくなっていくようなものでしかない。たとえば都民ファーストの会はブーム時には強かったが、早くも失速しはじめている。同じように、今回議席を確保し躍進した新勢力の多くは次の選挙をする頃には新鮮さを失い凋落するだろう。これは有権者が、既成の何かに投票するのではなく、未知数でも新鮮なものに賭けてみようという意識のあらわれだ。これは国民の考えが変わった、というか国民が、よりリスクの低い地方で冒険をしてみようという意志のあらわれで、その中から1つでも2つでも本物が出てきたらいいなあということだと思う。僕自身はこういう動きを歓迎する。中には、大阪維新の会のように、真に実力を備えた本物が出て来ないとも限らない。その可能性は非常に少ないが、しかし100あってそのうち1個でも見つかれば日本にとっては貴重な財産になる。

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